ゴスロリは「ゴシック&ロリータ」の略であり、異なるファッションである「ロリータ」と「ゴシック」をミックスしたものです。日本から発信されたファッションとして、現在では世界的にも認識されつつあります。ゴシックとロリータをミックスするという日本発祥のファッションは、フリルやレースを取り入れた少女趣味要素に蜘蛛や十字架、薔薇などといった退廃的な要素が組み合わされたものになっています。ベースとなるカラーはブラックでありパープルやピンク、ブルー、ホワイト、レッドなどさまざまなカラーが組み合わせられています。確固としたファッションジャンルとして確立された現在では、ほかのファッションなどにも影響を与えるまでになっています。ただ古くからゴスロリを愛好してきている人たちは、流行だからといって安易にゴスロリの要素をファッションへ取り入れる風潮に関して良く思っていません。その反面、「カワイイ」という文化が世界に広がってきていて、ゴスロリはもちろん「クラロリ」、「甘ロリ」などといったロリータ服が海外でも注目されるようになってきている現状もあります。しかしながら、ゴスロリには単純にファッションという枠に収めることのできない要素もあります。ゴスロリという外見上のスタイルを取り入れる以上は、精神的な部分までゴスロリにならなければならないといった独特な思想が根底にあることも忘れてはいけません。
ゴスロリというジャンル
ゴスロリの発祥に関してはさまざまな意見もありますが、ジャンルとして確立された時期は1990年代です。それからわずか10年ほどで、世界へ輸出されるまでのムーブメントになりました。雑誌などでも特集されるほどに、ゴスロリというジャンルは拡大していきます。2000年代となると日本から世界へという動きが盛んになり、特にフランスにおいてはゴスロリ専門店がオープンし、2007年にはゴスロリブランドも設立されています。現在では、世界各地でオタクイベントやジャパン・エキスポが開催されており、ゴスロリのファッションはイベントでも注目されています。このようなイベントなどの影響もあって、日本に独特のものだったゴスロリが、世界各国で愛好家を持つほどにジャンルとして認識されています。
ゴスロリとサブカルチャー
ゴスロリについてはゴシックだけでは認められない、ロリータだけでも認められないというように、なかなか一般的には理解しにくい部分もあり、混同されるところが多いことも間違いありません。ゴシックとロリータが組み合わされていなければ、ゴスロリではないのです。ロリータ服のようであるものがすべてゴスロリであるという認識は、正しくありません。ゴスロリが元来、ロックバンドなどといったミュージシャンを追いかけるファンの間で生まれたとされていることからも、サブカルチャーであることは確かです。そして、ゴスロリはオタク文化とも結びついて日本発のサブカルチャーとしてファッションも含めて世界へ広がるほどになっています。
《参考URL:ロリータファッションの洋服専門店Wunderwelt》